比較検討する

比較というと価格にばかり眼が行きがちですが、葬儀の満足度は価格だけでは決まらないことを考えますと、違った側面からの比較も大事です。

決まっていない項目のメリット・デメリットで比較

情報収集」の項で整理した、6つの項目においてすべて比較しようとすれば、計算上は1000種類を超えるような選択肢になるでしょう。まず、比較しなくても決定できるものは何かを書き出しましょう。

「仏式、家族葬、費用はなるべく抑えて」は決まり、「家族・親族・ご近所さんに来てもらうが規模は50人ぐらい、場所はこの近くがいい」「金額は100万円以内にしたい」「斎場は駅近くがいい、スタッフの対応が流れ作業的なのは勘弁だ」「斎場は、北部斎場でよい」「直葬だが、家に一度ご安置して、お別れの場を設けたい」という具合です。

そして、6つの項目のうち、決まってないものについては、比較して決定するということになります。

  • 規模が決まっていなければ、「直葬にするのか、一日葬にするのか・・」
  • 宗教が決まっていなければ、「仏式にするのか、無宗教するにするのか・・」
  • 場所が決まっていなければ、「北部斎場にするのか、自社斎場でよいのか・・」

選択肢としても良い、それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで決めていくことになるでしょう。
たとえば、直葬(火葬のみ)と一日葬の選択で迷う場合、直葬のメリットは費用を最低限に抑えられることで、一日葬は通常の葬儀をするほどには費用がかからずお別れの場もできる、こうしたことを比較して、どちらかに決めていくことになります

この項目ごとのメリット・デメリットの詳細は、「比較検討する」のカテゴリーをご覧いただければと思います。
ただ、多くの場合、ほとんどの項目は関係者との情報交換によって決められ、比較検討するのは、具体的な斎場と葬儀社の場合が多いかもしれません。 斎場の比較については「斎場の選び方」で、葬儀社の比較については「葬儀社の選び方」で詳細しています。

比較検討しイメージを持つ

これらの比較を通して、「仏式の家族葬を、(少し待ち日数があってもいいので)南部斎場で、マンツーマン対応のA葬儀社でやって◇◇円」 というイメージが出来上がります。
もしくは、「仏式の家族葬を、(待ち日数が少なければ)南部斎場で、マンツーマン対応のA葬儀社でやって◇◇円」だけれども、「待機日数が多いようであれば、自社斎場を持っている、B葬儀社でやって□□円」という感じです。
事前の準備段階では、斎場の待機日数や菩提寺さんの日程の都合はわからないので、これらのことも想定しておければ、より選択肢のあるイメージができあがるでしょう。

イメージの結果は、すべて見積もりという形に落とし込むことができます。初期段階では、「よいサービス、費用は相場で」ぐらいの抽象的なものも具体的になります。
逆にこの作業抜きに、金額表示だけの紙の上での比較判断は危ないと言えます(内容がわかりませんから)。6つの項目を理解し、質も情報も抑えたうえで見積もりを比較するのは意味があります。特に、ネット上の情報だけでは偏りが出てしまう可能性もあるということもよく認識しておきましょう。

見積もりでわかるものは、規模、宗教、斎場、葬儀社は、わかりますが、その内容つまり、斎場の内容(設備、稼働状況など)、葬儀社の内容(サービスレベルなど)はわかりません。
ネット上で安かったので、依頼したが、懲り懲りしたという話は枚挙にいとまがありません。(詳細は、価格比較 へ)

バランスよく判断する

バランスよく情報収集し、バランスよく比較し、バランスよく判断する。このことがいかに難しいかは、「葬儀施行後、半分ぐらいの人は再度同じ葬儀社に依頼したくない」という調査結果があることからもわかります。

「葬儀の準備」の項で述べたように、よい葬儀にするためには、 「彼(葬儀社)を知り己(どのような葬儀にするのか)を知れば百戦殆うからず」です。
彼を知らずして己を知れば、一勝一負す
彼を知らず己を知らざれば戦う毎に必ず殆し

このサイトおよび、われわれ相談員の存在がバランスよく判断するために少しはお役に立てればと願っています。