葬儀の準備

  • 現状の葬儀において大事な役割を果たす葬儀社を適切に選ぶためには、どのような葬儀にするのか(したいのか)を整理していくことが大事です。ご対象者の意思や、自分だけで決定してよい場合もありますが、家族や親族など関係者の意向を確認し調整する必要がある場合もあります。
  • 整理の仕方として、1規模、2宗教、3場所(エリア、斎場)、4費用、5サービスの質の5つの項目です。ざっくりと、場所と費用、サービスの質をどのような優先順位にするのかもイメージしておきます。
  • 準備をする気になれない人は、適切な時期に相談員にご連絡いただければと思います。

彼を知り己を知れば百戦殆うからず

葬儀とは形式的には、たとえば、「仏式の家族葬を南部斎場で、△△月△△日、A社でやって○○○○円」ということになります。

彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という孫子の言葉があります。よい葬儀にするためにもこの考え方が参考になると思います。

現状の葬儀において、葬儀社の果たす役割がますます大きくなってきています。ご相談者にとって「よい葬儀」にすることができるかどうかは葬儀社選びにかかっているといっても過言ではありません。(葬儀社の果たす役割と葬儀社選びが難しい理由

とすれば、彼を葬儀社と見立てて話を進めるのがわかりやすいでしょう。

彼 ⇒ それぞれの葬儀社の特徴
己 ⇒ どのような葬儀にするのか、したいのか

己とは、たとえば、「会葬者が300人ぐらい予想されるので、交通の便がよくて、駐車場があり、設備がととのっている斎場で、地域の習俗もきっちり踏まえた仏式」や「磯子区内の斎場で温かい雰囲気の無宗教式の葬儀」、「家族葬を考えているが、斎場の場所にはこだわらない。それよりも極力、費用を抑えることを優先させたい」「狭い自宅ではあるが、何としてもそこで葬儀をして、そこから故人を送りだしてやりたい」「費用にはそれほどこだわらないが、それよりも気持ちのいいサービスを望んでいる」「葬儀はしない、俗にいう直葬を希望するが、自宅に一度戻し、そこで簡単なお別れの場をもうけたい」・・・・等など。

 こうした要望(己)をまとめるために、葬儀の準備段階で、5つの重要項目の情報を洗い出し整理します。5つとは、1規模(主に規模)、2宗教(主に宗教)、3場所(エリア・斎場)、4予算、5サービスの質です。

どのような葬儀かを決める5つの重要項目

1、規模
直葬(火葬)、一日葬、市民葬儀、家族葬、こぢんまり葬、一般葬、大型葬
2、宗教
仏式、神式、キリスト教葬、友人葬、無宗教葬、音楽葬・・・
3-1、場所(エリア)
青葉区、旭区、泉区、磯子区、神奈川区、金沢区、港南区、横浜市・・・
3-2、場所(斎場)
・駅から近い、設備が整っている、待ち日数がない、家族葬向け・・・
・北部斎場、南部斎場・・・
4、予算
具体的数字はあるか、最低限、相場並み、まずは気にせず他の項目優先・・・
5、サービスの質
最低限、余計なものはいらない、きめ細かい対応、フォローを厚く・・・

ただ、事前の準備段階では、斎場の具体的待機日数や宗教者(菩提寺さん等)の日程の都合はわからないので、実際は日程のことも加味して最終決定されます。それぞれの項目は独立したものではなく、密接に関連し合っていて、すべて思い通りにいくとは限らず、優先順位をつけることも必要になってきます。例えば、

  • 北部斎場を希望していているが、待ち日数が多いようなら、費用が同じぐらいであれば、他の斎場でもいい(場所よりも費用を優先
  • 公営式場での施行を希望している。どんなに待ち日数があっても、他の斎場を利用するよりも費用が抑えられるので、ここを利用したい(費用を最優先
  • お寺さんの都合があるので、あまりに遠くなければ場所にはそれほどこだわらないので、その日程に合わせて施行したい(費用や場所よりも日程を優先
  • 費用のことよりも、会葬者の交通の便を考慮して駅の近くの設備の整った斎場にしたい(費用よりも場所やサービスを優先
  • 機械的な流れ作業のような式にしたくない。とにかく温かみのあるものにしたい(費用や場所よりもサービスを優先
  • ○○(宗・教・会)の△△宗派でその式が施行できる会館(費用よりも宗教や場所を優先
  • 会葬者が多く見込まれる大規模葬なので恥ずかしくないように格式・形式を大事にしたいが、費用をとにかく抑えたい(場所よりも費用を優先

・・・など組み合わせのパターンも様々です。この優先順位の整理ができれば、おのずと、どういう葬儀社が適切なのか浮かび上がってきます。(日程については、場所(斎場)の空き状況が関連してきます)

身内の意向の調整は一苦労

ただ、これに先立ち、より難しいのは、ご対象者の意思や、自分だけで葬儀のやり方を決定してよい場合もありますが、家族や親族など関係者の意向を確認し調整しておいたほうがよい場合もあるということです。

たとえば、家族葬がご本人のご意向ですと周りを説得しやすいですが、現在のところ家族(奥様・ご主人、お子様等)で決められるケースも多く見受けられます。身内でのトラブルの原因を作らないためにも、特にご本人様と血のつながりのあるご両親、兄弟、姉妹等の了解をあらかじめ得ることが大切です。身内から、「こんなやり方は許されない」と無理やり一般葬に変更させられるケースも珍しいことではありません。

また、身内内をうまく根回し・調整したとしても、次のような問題が出てくる場合もあります。 故人の交友関係者に家族葬でお葬式をあげたことを事後報告したところ、「最期の別れをしたいのは家族も友人も同じ」 と非難され、取り返しがつかないことをしまったと自分を責める人もいます。

算数の問題のように正解というのはありませんが、なるべくなら、わだかまりを残さないように調整しなければならないという心づもりは必要だと思われます。
 こうしたことを踏まえて、どのような葬儀にするか(己)を決めていくことができれば、いらぬ問題は回避できるでしょう。

葬儀社の特徴・得意分野もさまざま

一方、おおかたの葬儀社は、「家族葬から社葬まで何でも施行できます」や「どのような宗教宗派にも対応できます」、「一都三県ならどこででも施行できます」、「低価格でサービスの質は最高」「具体的な葬儀の準備より前の段階での抽象的な事前相談でも快く相談に応じます」などとPRしますが、価格・場所・サービスに照らし合わせて、やはり一長一短があります。たとえば、

  • 駅前に立派な斎場を持っているが、価格は安くない、スタッフの対応がやや機械的
  • 会社名は聞いたこともないし小さいが無宗教の葬儀を取り仕切らせたら非常にうまい
  • 自社会館を持っていないのが、その分、自社会館に誘導する必要もないので、喪家にあった斎場をいくつも提案できる
  • 大規模な葬儀への対応は今一つだが、家族葬のような、こぢんまりした葬儀を温かい雰囲気を作り出すのがとにかくうまい
  • 地元に根付いた家族経営の葬儀社で洗練されたサービスというわけにはいかないが、「安かろう悪かろう」でなく、心がこもっていて安い
  • 場所は少し不便だが、家族葬向きの会館を持っていて、使い勝手がよく、ゆっくりとした静かなお別れの場にはぴったりのところ
  • 費用は決して安いわけではないが、社風がしっかりしていて、葬儀の規模にかかわりなく、小さい葬儀でも手を抜かない
  • 葬儀の施行の時には一生懸命だけれども、抽象的な葬儀の準備の段階での相談者の話に熱心に耳を傾けない。

それぞれの葬儀社の特徴・得意分野をよく見極め把握し(彼を知り)、どのような葬儀にしたいのかを整理できれば(己を知れば)、よい葬儀になります(百戦殆うからず)。

葬儀の準備における、われわれ相談員の役割

とはいっても、「たとえば、場所にしても、地域にはどのような斎場があるのか、ましてや、葬儀社の特徴・得意分野を見極めろ、と言われても葬儀の準備の段階でできるわけがないだろう。できるとしても、相当なエネルギーと時間がかかりそうだ」。

その上、「まず手始めに、インターネットで葬儀や葬儀社、斎場の情報をいろいろ調べたが、私にとって、結局どの情報が大事で、どの情報が不要なのか、判別がつかない。 情報がたくさんありすぎて、頭の中が整理できずに、かえって混乱し不安だけが増してしまった・・・・・」。

当センターの存在意義は、よき葬儀社選びのサポートを通して、葬儀を前に頭に浮かんでくる様々な不安を取り除き心を落ち着けてもらうことです。そのための、われわれお相談員の役割は、次の2つだと思っています。

  1. ご相談者とのやりとり(対話)により、葬儀の準備段階での様々な情報を整理することを通して、ご相談者のご要望を浮かび上がらせること。
  2. その要望にもとづき、よりよい葬儀になるような適切な葬儀社を紹介すること。

たとえば、1の要望をより明確に浮かび上がらせるための検討材料になるように、葬儀の準備段階で、複数の葬儀社から複数の斎場を想定しての見積もりを取ることなどをやっています(各社仕様の違う見積書は、葬儀知識のない方にはわかりにくいものですが、その見方や特徴などを説明しています)。

また、2については、それぞれの葬儀社の料金体系はもちろんのこと、葬儀社のサービス提供能力や保有施設・設備の内容、交通の便、よく利用する斎場、対応できる葬儀の種類を調査把握しています。さらには、経営方針、どこの組織の指定業者になっているか、地域活動などなど、事細かに各社それぞれの特徴・得意分野を把握するよう努めております。ほかに重視しているのは、実際に施行があった場合の、ご相談者に書いてもらうアンケート(満足度調査)の内容です。
 こうしたことにより、ご依頼者のご要望に応えられる葬儀社を紹介しています。

事後相談での葬儀の準備も基本的には同じこと

お亡くなりになってから後の事後相談の場合でも、適切な葬儀社を選び、よい葬儀にための「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」は変わりません。
 ただ、事後は気が動転して冷静な判断が難しくなる可能性もあります。なので、事後の場合、ご依頼者はまず慌てないことが必要です。どのような場面(病院や自宅、それ以外)であろうとも平常心を保つよう心がけてください。
  そして、センターにお電話くださるだけで、それぞれの状況に応じて即座に24時間対応いたします。「ご相談の流れ」でも触れましたが、センターの価値がより発揮されるのは、事前相談もさることながら、事後相談の場合です。

何の準備もせず、葬儀社選びを状況の流れの中で運任せにして最悪の結果になり後悔するよりも、センターはどういう状況の中でも適切な社を迅速に紹介する仕組みを持っていますので、はるかに良い葬儀に結びつくはずです。

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